因果関係
2024/07/27
補修したのにすぐに再発した、という話を見聞きする機会があります。因果関係を逆に捉えている場合が多いのです。例えば写真のように塗装の膨れがあり治して欲しいという場合、膨れが広がってしまうから、、という理由ですが、もちろん間違いではありません。放置すればひろがりますが、そもそもなぜ膨れるのでしょうか。2枚目を見ていただければ膨れた塗膜を剥がせばクラックがあるのが見えます。膨れた水がクラックに入って雨漏りにつながる?ではありません。事象から推測すると別の箇所から浸水し、このクラックから湿気や水が出てきているので塗装の膨れにつながっている、、と考える方が妥当だと思います。つまりここの膨れを補修したとしてもまた別の場所で再発する可能性が高いということです。塗膜を剥がして近似色を塗り直すだけ、あるいはこのクラックを埋めて塗装をするだけでは根本解決にはならずに他の場所へ再発したりする、、ということは理解しておく必要があると考えます。
同じ箇所で再発した場合、前の施工が悪かったのでは?などと考えがちですが、劣化の因果関係を把握しておくことで同じ工事を違う業者に何度も依頼するなどの無駄な工事を抑えることができます。すぐに治す治さないは別として、原因を把握しておくことは重要です。